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体力と肥満傾向が中学生の学業成績と関連していることを確認

2016年5月31日

研究成果のポイント

・日本国内の中学生において学業成績と体力や体格に関連があるかどうかを,塾利用やゲーム等の時間の影響を除いて,検討した研究はなかった.

・男子中学生においては体力が低いと学業成績も低く,また2時間以上ゲーム等をしている男子生徒は体力レベルに関係なく学業成績が低かった.

・女子中学生においては体力と学業成績の関連性はなかったが,肥満傾向の女子生徒はそうでない生徒たちよりも学業成績が低かった.

・運動やスポーツを通じた体力向上・肥満予防が,学力向上をサポートする身体的要因であることを示す研究成果である.

研究成果の概要

 運動は認知機能を高めることが示されており,認知症予防になることが知られています.子どもでも大人と同様に運動によって認知機能は高まることや体力と認知機能の関連性は報告されていますが,学校の成績(学業成績)と体力との関係性については日本国内の生徒での結果は,家庭環境などの影響を調整できていないものしかありません.今回,家庭環境や塾の利用の有無などの影響を除いた分析を行い,その分析では男子中学生は体力が高いと学業成績が高いという関連性があり,また2時間以上ゲーム等使用をしている生徒は学業成績が低いという結果がみられました.また,女子中学生では,肥満傾向の生徒はふつう体重の生徒に比べて学業成績が低い結果となっていました.中学生期には男子生徒では体力が低いことそして女性生徒では肥満傾向であることが学習面にも関係する身体的要因になることを明らかとしました.

 本研究結果は,「Physiology & Behavior」誌で2016年5月3日(火)より公開されています.


論文発表の概要

研究論文名:Relationships among fitness, obesity, screen time and academic achievement in Japanese adolescents(日本人中学生における体力・肥満・スクリーンタイムと学業成績の関係)

著者:森田憲輝1,中島寿宏2,沖田孝一3,石原 暢4,佐川正人1,山津幸司5

所属:1.北海道教育大学,2.北海道科学大学,3.北翔大学,4.北海道大学大学院教育学院,5.佐賀大学

公表雑誌: Physiology & Behavior  

URL: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0031938416302025

公表日:日本時間2016年5月3日(オンライン公開)



研究成果の概要

背景

運動や体力向上によって認知機能(脳機能)が高まることが,高齢者だけでなく子どもにおいても報告されています.塾利用や長時間のゲーム利用(スクリーンタイム)は認知機能を使用する活動ですが,座って行う活動(座位活動)のため身体活動度は低くなり,体力向上につながらない活動になります.日本においては学業成績と体力レベルや体格(肥満傾向:肥満者は体力が高くない)などとの関連性については未解明で,日本の教育システムにおいて学業成績と体力や体格に関連性がみられるかどうかを,学業成績に関連する諸要因の影響を除いて検討した研究がありません.

研究手法

本研究では北海道内の中学生315名のデータを分析しました.学業成績は保健体育を除く8教科(国語,社会,数学,理科,英語,美術,音楽,技術家庭,英語)の5段階評定の合計点(8-40点)を使用しました.また,体力レベルは新体力テスト8種目の各記録を10段階得点に換算し,その合計点(8-80点)を用いました.体格は,身長と体重から体格指数(BMI)を算出し,男女別にBMIの上位15%の範囲の生徒を肥満傾向と分類しました.

成果

 男子生徒においては体力レベルが高くなると学業成績も向上するという関係性が認められました,ただ,それらの背景には,肥満傾向や家庭環境,塾の利用の有無,2時間以上のスクリーンタイム(ゲーム等の使用)の有無などの影響があるかもしれないので,それらの影響を除いた分析を再度行いました.その分析でも,男子生徒では体力レベルと学業成績には一方が高くなると一方も高くなるという関係性が認められました.

 女子生徒においては,肥満傾向生徒では体力が低く,学業成績も低い傾向がありました.家庭環境や塾利用,2時間以上のゲーム等使用が学業成績に影響するのでそれらの影響を除く分析を行った結果,男子生徒とは異なり体力レベルの高低ではなく,肥満傾向があると学業成績が低くなっていました.

今後への期待

 今回の分析結果は,横断分析という研究デザインのため因果関係,つまり体力向上や肥満改善が学力向上につながるということを示すものではありません.ただ,体力を高めることや肥満とならないようにすることは学力向上を支える身体的要因,つまり中学生時期には適切な運動やスポーツが脳機能の発達もサポートすることを示します.

  
お問い合わせ先:

北海道教育大学岩見沢校 スポーツ文化専攻 准教授 森田 憲輝(もりた のりてる)

TelFax0126-32-0393  E-mail: morita.noriteru@i.hokkyodai.ac.jp


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