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学長対談 北海道の「食育」と北海道教育大学への期待

【学長対談企画】北海道の「食育」と北海道教育大学への期待
JA北海道中央会 会長 飛田 稔章氏 × 北海道教育大学 学長 蛇穴 治夫

 
 JAグループ北海道と北海道教育大学は平成19年に相互協力協定を締結し、「稲作体験塾」「酪農体験」などに協働して取り組み、“子どもたちに「食」の大切さを伝える教師”を育てる努力を続けてきました。

 改めて「食育」の意味や必要性、そしてJAグループ北海道が北海道教育大学と連携することの意義などについてお話を伺いました。

 
 

連携のはじまり、そして「食育」の原点
 

蛇穴学長: 平成19年に本学と協定を結んでおります。ちょうど私が理事になったばかりのときで、初めてJA北海道中央会(以下「JAグループ北海道」)さんに伺ったことを今思い出しています。
 

飛田会長: 私が札幌に…出身が十勝ですから…出て来たのが平成17年でした。それから村山元学長、本間前学長ともずいぶんといろいろな相談をさせていただいて、北海道教育大学としっかり連携していきましょうという話になりました。
 

蛇穴学長: 協定を結んだ頃は、ちょうど、今の学習指導要領の中で、「食育」を学校教育の中にきちんと位置づける必要がある、というような議論が盛んに行われていたと記憶しています。
 本学は教育大学ですので、学校の先生を育てなければいけません。「食育」という言葉がありますが、そもそも、人を含めて動物というのは食べないことには生きていけない生き物です。そこのところで、“人が”生き物を食べるというときに、単に必要な栄養をとるために食べるということだけではなく、感謝の気持ちとか、いろんなことを絡めて教育する必要があるということでしょうね。
 

飛田会長: それは、今学長がおっしゃるように、まず人が生きていくために、これだけは絶対に必要だというのは「食料」です。今のお話にあったように、それを我々がどう生産して、北海道のみなさん、あるいは全国の日本のみなさんの命をどのように守っていくかという、それが「食」の基本です。この「食」の基本を伝えていく上で、私ども生産者にとって何が重要かというと、「食」の大切さを理解してもらうことです。特に今、日本というのは食料がこれだけ豊富であって、どこ 行っても、水は水道をひねれば出るし、食料だってどこに行っても手に入ります。ですが、世界の人口が70億人を超えたと思いますが、大変苦労しているとこ ろもあるということが、私はよく平和ボケというのですが、日本人には、特に子どもたちに理解されていないと思うのです。その大切さを小さい子どものうちから、しっかり教えていただくのは、これは教育しかないと、そういう感覚も私どもにはあって、それでまずは「食育」という一つの過程の中で、やはり「食」の 大切さということをまず教えていただきたいと思っています。
 

蛇穴学長: 今、「食の大切さ」ということを話していただきました。確かに、私が子どものときには、しつけの基本がそこだった気がします。つまり、ごはんを三食食べますが、そのときにごはん粒が茶碗に一粒たりとも残ってはいけないと言われましたし、味噌汁だって具も汁も全部きれいに飲み干さなければ怒られました。親は、お茶をごはん茶碗やお椀に入れて、それも飲み干していました。それだけ、大切なものなんだと。
 

飛田会長: 私も小さいころは、親に「ごはん一粒でも残したらダメだよ」と言われましたよ。だから秋刀魚を食べても、骨をストーブの上で焼いて、「これはカルシウムだよ、だから食べなさい」と言われました。だから、全く残さないで食べるということは食べることの基本です。
 

蛇穴学長: 確かにそうでした。
 

飛田会長: それが、今では変わってしまっています。今では、年間の米の生産というのは、日本全国で800万トン切れたのですが、1年間で米を生産するのと同じ量が、賞味期限があるからなどの理由で廃棄物として捨てられています。賞味期限というのは一番美味しいときに食べてくださいと、会社が作るものです。ところが消費者の方は、賞味期限が切れたらもう食べられないと言う。消費期限とは違うのに。それが理解されていないから、結局何のために口とか鼻とか目とか、五感があるのかと思います。私が小さいときは五感で、食べて臭うな、あるいは食べたらまずいな、それで食べるのをやめていました。その頃は、賞味期限などの表示はありませんでした。
 

蛇穴学長: そうですね。冷蔵庫だってまともになかった時代もありますから。
 

飛田会長: そうです。冷蔵庫なんてあるわけない。だから、今の世代でそういう話をすると、何言っているのだとなっちゃうけれど、いずれにしても賞味期限というのは、一番美味しく食べるためのものだということが若い世代に正しく理解されていないと思います。
 

蛇穴学長: だから、スーパーに行っても、日付の新しいものばかりを取りたがりますよね。本当はそうじゃないものから消費していかないと無駄になるんですね。
 

飛田会長: でん粉質というのは、時間を置けば糖に変わります。馬鈴薯や、とくにメークインなんかは1年くらい置いて貯蔵しておいて、たとえば、北海道は秋に収穫して春まで置いておくと、でん粉が糖に変わるのです。だからおいしくなるのに、今学長がいうように、早く食べようと、そんな無駄なことをする必要はないのです。
 

蛇穴学長: 新鮮なものばかり、目がいってしまいますよね、普通は。
 

飛田会長: そこが今の消費者の方々には理解されていない。我々も、たとえば「賞味期限をやめなさい」、「消費期限だけにしなさい」ということは言っていますが、会社としては一番おいしいときに食べてほしいという思いがあるからそうはしない。だけど一番困るのは、消費者の方々が、賞味期限を過ぎたら、もう買いませんということです。それは、全部廃棄物として出てきます。
 

蛇穴学長: 本当ですね。そういう廃棄物もあるし、レストランなんかでの食べ残しの処理というのも、相当な量ですよね。
 

飛田会長: そうです。
 それから、日本も戦後まもなく、昭和30年、40年までは自給率が75%くらいありました。ところが、私がまだ中学生の頃でしょうか、日本は資源がないのだから、経済を活性化するために消費しなさい、とにかく買いなさい、ということが言われました。とにかくたくさん買うことで経済を、要するに個人消費を伸ばそうという話です。だから、そのときから、日本の「食」を海外に依存するということが始まっています。日本人は手先が器用だから、手先を利用して、ものを生産して海外に売って、海外に売ったお金で食料を買いなさい、というところから輸入が基本になりました。今は日本の食料自給率はカロリーベースで39%です。そういう状況があって非常に将来が不安です。

蛇穴学長: 今、輸入という話が出ましたが、それで問題になるのが、「食」の安全ということもありますよね。私たちは日本で暮らして、「食の安全」は当たり前のように思っていますけれど、維持するというのは本当に大変なことだと思います。
 

飛田会長: はい。ですから、僕なんかはよく「食糧安全保障はどうするのですか」と言っており、簡単に「輸入すればいい」というものではないと思っています。今もベトナム・タイは大干ばつで、去年はブラジルあたりが干ばつになっていました。世界のどこかでは、干ばつと大洪水があり、まともに農業ができるという仕組みではないです。ですから、日本がお金を出して買おうとしても、アメリカでも130%くらいしか自給率はないので、100%以下になると、日本がいくら欲しくてもわけてくれません。だから、そんなものに我々が追随していたら、日本人は生きていけなくなる。北海道は自給率が、今のところは200%あります。私どもも、これをもっと増やさなければいけない。やはり、先進国で39%なんて低い自給率で良いなんていっていること自体がおかしいのです。確かに国の経済は守らなきゃいけないけれども、食料は基本です。食料を外国に委ねるなんていう基本姿勢は、改めなければいけない。ないものは入れればいいけれど。米は国内で十分生産できるのに、国際的な取り決めにより77万t輸入しなければならないという事情がある。特に北海道は、日本全国の中でも安心安全の農畜産物をしっかり作っているというのは、これは日本だけではなく海外においても、非常に高い評価を頂いているので、自信をもってやればいい。ぜひ、子どもさんにもそういうことを伝えなきゃいけないと、学生さんにそういう話をぜひ言っていただきたいですね。
 

蛇穴学長: そうですね。「食」を確保する「安心」という面も重要でした。
 

飛田会長: だから、そういう教科書を作るとか…。
 

蛇穴学長: 副読本くらいは作らないとだめですね。

 

「稲作体験塾」「酪農体験」という実体験を通じて「生き物をいただく」ことを学ぶ
 

蛇穴学長: 最初に、生き物が生き物を食べるという話をしました。たとえば沖縄なんかでは、市場に行くと豚の頭や足がそのまま、ごろごろと売られていますが、北海道では肉はきれいにカットされ、パックされて売られています。その意味で、生き物を食べるというイメージはだいぶ違います。つまり、地域によって「食」をめぐる環境や子どもたちの置かれている状況も違います。沖縄における教育と、北海道における教育と、そこは地域の実態を踏まえて変えなければいけないかもしれません。
 

飛田会長: まず「いただきます」という言葉の意味がどういうことか考えてほしい。教育大学といったら、子どもを教える先生方を養成する大学だから、そこで体験をしていただき、農業ってこういうものですよ、ということを知っていただきながら、子どもさんにそのことを、体験を通した実態として教えていただく。それが、私どもにとって非常に大事なことです。学長がおっしゃるように、大学でもその大切さを十分に理解していただいてはおりますけれども、私どもはそのことを非常に、大事にしていきたいということで、教育大学と協定を結ばせていただいています。それに協力をさせていただければ非常にありがたいという思いがあって、連携を結ばせていただいており、ぜひそのこともご理解いただきながら、すばらしい先生を育てていただきたいと思っています。 
 

蛇穴学長: その中で、特に酪農体験に行った学生さんは非常にきびしい場面に遭遇しています。確か、実際に屠殺の現場は見ていなかったと思いますが、その映像化されたものを見せてもらったとお聞きしています。改めて「生き物をいただく」ということを再確認したと思います。実際に育てたものの命をもらっているという現場を知ることは、「いただきます」の意味に繋がっていくことであり、大変良い経験になっています。
 

飛田会長: 我々が生きるうえで、たとえば水田にしても生きています。動物は生きているのを屠殺して食材にするのですが、いずれにしても、植物も生きています。「いただきます」という言葉の意味はいろいろあると思いますが、生きているものを我々がいただいて生活を支えている、という気持ちを、まず教育大学の学生さんに理解をしていただいて、次にやはり経験してもらうことが大切です。学長がおっしゃるように、おそらく街の人は、猫や犬が死んだということはわかるかもしれないけど、たとえば牛を屠殺するなり、生きているものを屠殺して食材にするという過程がなかなか理解できないと思います。できれば私どもも、そういうことを経験していただいて、その過程があって食材を作っているということが基本にないと、どうしても薄っぺらなものになってしまうだろうという思いがあります。私は今でも十勝の百姓やっていますが、いずれにしても百姓という、食料を生産するその過程、田植えから始まって収穫までの状況を体験していただき、そのときの状況をきちっと理解していただくことによって、先生として子どもに教えるときに、自らのものとしてそれが全面に出てくると思います。これが我々にとって非常に大事なことでないのかなと思っておりますので、ぜひ教育大学のほうで推し進めていただければと思います。
 

蛇穴学長: わかりました。協定を結んだばかりのときは、札幌キャンパスが主体となっていて、他のキャンパスまでには広まっていなかったと思います。このたび旭川、釧路でも稲作体験や酪農体験について、JAグループ北海道さんに協力いただきました。身の回りに農家が少ないところで育った学生も結構いますので、初めて稲作を体験する学生も多いと聞いています。今回はまだ稲作だけの地域もありますが、実体験がとてもためになっていると聞いています。
 

食糧基地北海道、そしてJAグループ北海道の役割
 

蛇穴学長: JAグループ北海道さんというのは、「食」というものについての“総合商社”みたいなもので、人間が生きていくために必要なシステムをきちっと揃えて持っておられるという気がします。
 私たちがJAグループ北海道さんと協定を結んで、「食」というものがどのように作られたり、育てられたり、あるいは流通しているのかということについて、実体験を通して、教育の場で使える様々な素材や経験を提供いただいており、大変学生のためになっています。

 

飛田会長: 東北、北海道というのは食糧基地です。北海道では75%近くは専業でやっていますので、「農業で飯を食っている」という自負心だけは、北海道の組合はみんな持っています。ですから、その代わり責任を果たす、先ほども言いましたが、いわゆる「国民のみなさんの命をあずかっている」という思いの責任を果たさなくてはならないのです。
 

蛇穴学長: 北海道の農業に関して昔学んだことを思い出してみると、まず酪農が浮かんできます。それから、じゃがいもやとうもろこしなど畑作があげられ、どういう訳か、北海道には水田がないのかと思ったくらい、稲作の話はあまり聞いたことがありませんでした。今では、北海道米というのが、とても評価も高く美味しいと聞いています。おそらく研究を重ねて、品種改良をして北の方でも、だんだん作られるようになってきたということですよね。


 

飛田会長: やはり、ひとつには気候の変動によって、温暖化になってきたということです。ただ、私もこの仕事をさせてもらって、府県の会長の皆様が「温暖化になって、北海道で米がとれて良いな。」と言われますが、「何を言っているのですか」とお話ししています。北海道でこれだけ、たとえば『ゆめぴりか』や『ほしのゆめ』、『ふっくりんこ』の、三品種が特Aで認定されたのだけれども、どうしてこのような評価をいただけるようになったかというと、組合員の努力はもちろんですけれども、研究ですよね。
 

蛇穴学長: そうですよね。
 

飛田会長: 品種をどのようににしたら良いか、用途を考えながら研究しています。『ゆめぴりか』はちょっと粘りが強すぎるから、次はどのような品種を作るか。昨日も実は品種の研究をされている方々に来ていただいて、いろいろ話をさせてもらいました。やはり研究をし、品種を新しくするというのは非常に手間がかかります。でも、そういう気持ちがあって初めて今のような美味しい品種できあがるものです。そのために私どもも経費を出させてもらっています。
 

蛇穴学長: そうでしたか。品種改良のための経費を出して研究を後押しするのもJAさんの役割の一つなんですね。
 

飛田会長: 自ら経費を出して、研究してくださいと。その代わり、その研究で良い品種ができたら、わたしどもが努力をして、きちんと生産しますということをお約束しています。『ゆめぴりか』についても、当然ですが北限があります。ここから北の方では作ってはいけませんよということは守っています。
 

蛇穴学長: なるほど。それは質を落とすわけにはいきませんからね。
 

飛田会長: そうなのです。そこから北はもち米にするなり、きちっとした約束を守って、しかも土地改良もして、それをしっかりやっていくという思いがあるから、これだけの品種が生産できています。以前は、北海道米は「やっかいどう米」と言われていたのです。「北海道の米はやっかい米だ」ってね。『きらら397』ができるまでの話ですよ。『きらら397』ができてから、非常に研究する気持ちが強くなりました。北海道でもこんなに美味しい米ができるのだという、出発点でした。今は、私の出身の十勝は他のものを作った方が効率よいので作っていませんが、十勝でも米は随分作っていました。まだ一つの農協はもち米を作っています。作れるところは作ればいいのです。昔は22万ヘクタールぐらいが北海道の米の面積でした。国の生産調整により、5割に落としました。今は、10万ヘクタールぐらいになりました。毎年毎年、減らされます。それは消費が落ち込んでくるからです。一時は900万トンくらい消費がありましたが、今は750万トンぐらいになりました。米は主食だから消費の減少を受けて生産も落とさなければいけません。
 

蛇穴学長: そうでしたね。でも、北海道米を食べる人が増えてきたのではないですか。
 

飛田会長: 昔は北海道の人が北海道米を食べていても、「いや、俺はコシヒカリを食べている」って言っていましたが、今は逆です。コシヒカリを食べていても、「いや、私は北海道米を食べているよ」って言うようになりました。なぜかというと、北海道米の食率が89%か88%くらいになったからです。というのも「米チェン!(※)」を始めて、平成16、7年から必死になって「米チェン!」をやっていただき、更には、北海道米も美味しくなり、魚沼産のコシヒカリに負けないだけの味ができあがったことによります。北海道米を食べる食率が最高で91、2%までいきました。今はちょっと下がっていますが、下がった理由というのは、いろんな品種があって、それぞれ食味を変えてみようという人たちも、そしてたまには本州の米も食べてみようという人もいます。本州の米も美味しくなっています。青森の『青天の霹靂』も美味しいです。
 北海道は、専業は75%近くいますが、府県の人は兼業です。兼業の人たちは何を作るかというと、米が基本なのですよ。米というのは、他の作物に比べ労働時間が少なくて済みます。苗を作らなくてはいけないというのは、これは労働力の中の一つになりますが、田植えをして、途中の管理は必要ですが、秋になれば刈り取りをすれば良い。これだけ労働力が少なくてきちっと生産できるのは、米しかないのです。だから、府県では米を減らせといっても減らさないので、今の日本全体で2万5千ヘクタールぐらいは、余っています。それも、北海道は約束どおり、きちっと守っているので、他の地域にはなぜ作るのだと我々は言っていますけど、なかなか減らすということをしない。我々のように守っている地域が、「守りなさい」って言ってやらなければならない。毎年言っているのだが、なかなかうまくいかない。
 

蛇穴学長: 「守れ」というところまで言わなければいけないのですね。
 

飛田会長: そうです。だいたい経済はみんなそうですが、需要と供給があって、物流なんて特に、余ったら絶対安くなって当然なのです。それを国が何とか守っているから作るなといっても作るのです。主食であるがゆえに国が政策を打ってくれるのはありがたいことです。ただ、約束は守らないといけないと思います。
 

蛇穴学長: 余計な話ですが、米といって思い出したのが、酒米っていうのですか、酒用にふさわしい米というのもありますよね。その生産はどうなのでしょう。北海道の『吟風』というのは聞いたことがあります。
 

飛田会長: 今は『彗星』っていう品種が主流を占めています。『吟風』はその前です。北海道の米だけで酒を作っている酒蔵が、北海道にはだいたい15、6あり、全体の半分くらいです。
 

相互協力協定と北海道教育大学への期待
 

蛇穴学長: JAグループ北海道さんとの協働の中で、授業だけでなく学生を派遣していろんなイベントもさせていただいて、大変ありがたいことだと思っています。我々の一方的な利益だけだと協定を結んだ意味はないと思いますが、JAグループ北海道さん側にとって、我々のような大学と協定を結ぶことによって得られる良さのようなものはあるのでしょうか。
 

飛田会長: ひょっとしたら、教育大学より私どものほうに、非常に恩恵があるなと思っています。私どもは最近では、広報を重要視して、一ヶ月に一回は定例記者会見を開いていますが、それまではそういうこともなかったです。結局、農業の大切さをお知らせする機会が非常に少なかった。ましてや、先生になる人にそういうことをわかっていただくということもなかったのです。ですから、こうやって協定を結ばせていただいて、こういう活動させていただくというのは、私どものほうがありがたいことだと思っておりますので、ぜひ継続をさせていただきたい。

  

蛇穴学長: いえいえ、こちらこそ。それはもう、こちらからお願いしたい。
 

飛田会長: このような活動は本当に大事なことです。北海道530万人にお知らせをし、そして一番大事なのは、小さい子どもさん、これから大人になって、北海道を背負って立つ人たちに、農業の大切さ、食料の大切さを教えていただく、これが一番の基本です。そのためにこのように協定を結ばせていただいて、ご協力いただいて進めていることは、非常にありがたいことです。教育大学よりも私どものほうが、ありがたいと思っているくらいですよ。またよろしくお願いします。何でも言っていただければ、きちんと協力させていただきます。
 

蛇穴学長: そう言っていただくとありがたいです。JAグループ北海道さんとの協定に基づいた体験をぜひ活かして、本学の学生には、自信を持って「食」の教育をしてほしいと思います。
 

飛田会長: そう。おそらく体験されると、それが現実の教育の現場できちっと出てくると思います。
 

蛇穴学長: そうですね。社会科を教えるのか、家庭科を教えるのか、どの教科の中で活きるかはわかりませんけれど、どこかで自分の経験というのは、絶対に教育に活きますからね。間違いないと思います。
 

飛田会長: そうです。私は先生の経験なんて一切ないからわからないけれども、百姓をやっているというその経験が、食糧を生産するという責任の中で出るものです。いろいろとありますけれども、経験に基づいた教育を大事にしてもらわなければいけない。ぜひ立派な学生さんを育てていただいて、良い先生になっていただきたいと思います。
 

蛇穴学長: それは本学の責任だと思っています。本当に、おかげさまで協定をベースにした授業やイベントがじわじわと増え、各キャンパスで学生さんが受講し、その体験を共有するためのフォーラムなどもやるようになりました。「そういう活動が良い」と思う学生さんも増えてきているという話も聞いています。協定を結んで、本学にとっては非常に利益があって、良い協定だと思っています。今後もよろしくお願いいたします。本日は大変お忙しいところ、ありがとうございました。
 

飛田会長: ありがとうございます。


 ※ 米チェン!:北海道内で消費される米を、府県産米から北海道米へとチェンジし、北海道米の、道内における食率を米主産県並みの80%にすることを目指す取り組みで、北海道庁や農業団体・北海道米販売拡大委員会が中心となって平成17年度から進めているもの。                       

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