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NEWS(学生の活躍)「寄り道ラボ」所属の院生・学生らの共著論文が、基礎教育保障学会誌『基礎教育保障学研究』に掲載されました

2026年9月14日

 本学の未来の学び協創研究センターにおいて、教育と社会・地域をつなぐ学生主体のアクションを展開している「寄り道ラボ」のメンバー(大学院生・学部生・卒業生ら)による共著論文が、基礎教育保障学会の学会誌『基礎教育保障学研究』第10号(2026年8月発行)に掲載されました。
 基礎教育保障学会は日本学術会議の協力学術研究団体であり、本誌は厳格な査読を経て発行される学術誌です。
 
論文の背景と概要
 従来の「大学知の社会還元」や学生による地域関与は、子どもを「支える/教える」側の立場(労働支援型)や、学生自身の「学び」を目的とする立場(教育プログラム型)といった一方向的な役割に固定されがちでした。
 本論文では、寄り道ラボが実際に取り組んできた多世代対話型ワークショップ「人生会議」の実践事例(札幌市および中頓別町での実施事例)を分析対象として取り上げました。そして、大学知の社会還元を「単に知識を届ける行為」としてではなく、子どもから大人まで年齢や立場を超えた多様な主体が問いを共有し、共に対話・学び合う「〈基礎教育保障〉としての学び場づくり」という新たな理論的視座から捉え直す考察を展開しています。
 
本研究の主なポイント
1.一方向的な還元から「循環的・相互的な還元回路」へ
 大学生を単なる「教える側」「支援する側」に固定せず、問いを共に考えるファシリテーターとして位置づけることで、子ども・大人・大学生の間で学びや刺激が相互に行き交う関係性が形成されることを示しました。
2.「答えのない問い」を媒介とした場の設計
 「人生会議」のような正解のない問いを共有する場を設定することで、年齢や立場による垂直的な関係(教える側/教わる側)が相対化され、参加者同士の対等な対話や相互学習を促す可能性を示しました。
3.生涯学習時代における「基礎教育保障」の拡張
 「基礎教育保障」の理念を、基礎的知識や技能の習得の保障にとどまらず、多様な主体が社会の中で関係を結び直しながら学び続ける機会を保障するものとして捉え直しました。
 
掲載論文情報
  • 題名: 教育的文脈における大学知の社会還元に関する理論的考察:多様な主体が会する学び場づくりとしての〈基礎教育保障〉
  • 著者: 木山 蒼士(教職大学院高度教職実践専攻2年)、布川 舞桜(卒業生)、鈴木 うらら(卒業生)、竹村 和真(札幌校学校教育専攻教育学分野4年)、高橋 知佳子(札幌校言語・社会教育専攻国語教育分野4年)、永井 颯人(博士後期課程共同学校教育学専攻2年)
  • 掲載誌: 『基礎教育保障学研究』第10号(2026年8月発行、pp.76-94)
※学術情報ポータル「J-STAGE」でも順次公開される予定です。
 
「寄り道ラボ」コーディネーター教員より
 この論文は、本ラボに所属する院生・学生が主体となって執筆し、掲載に至ったものです。私はコーディネーターとしてその執筆プロセスを把握していたものの、実際の執筆は執筆者に名を連ねている院生・学生たちのみで行われました。このように、院生・学生主体で学術論文を執筆して査読誌掲載に至るというのは、極めて異例のことだと認識しています。この快挙を誇りに思うとともに、本ラボが社会貢献・学術貢献につながるよう、引き続き支援していきます。今後とも、本ラボの活動にご声援・ご支援をよろしくお願いいたします。
(北海道教育大学札幌校准教授・幸坂健太郎)
 

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