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学長 平成29年年頭挨拶

 
 皆さん、新年あけましておめでとうございます。
 教職員の皆さんには、昨年大変お世話になりました。感謝申し上げます。年末年始の休みも、過ぎてみますと、あっという間でした。この一年は、それ以上に短かった気がします。

 年末に、この一年間、社会の中でどんな出来事があったのか、色々と思い起こしているうちに、それらのいくつかは「教育」という横串で貫かれていることに気付きました。
 まずは、リオのオリンピック・パラリンピックです。多くの感動をもらいました。今でも目をつぶると、いくつものシーンが浮かんできます。苦境や困難を乗り越えてきた選手の、諦めない強い気持ちと、力を合わせて戦う仲間との信頼感がその感動の陰に存在していたと思います。そして何より北海道の野球ファンにとっては、2連敗から諦めムードが漂い始めた3戦目の日ハム逆転勝利、そしてその後の3戦、全て逆転勝利による日本一は、諦めてはいけないことと仲間を信じることの大切さを示す、まさに“だめ押し”でした。日ハムの寮とベンチには「常に全力」「最後まで諦めるな」と書かれた張り紙があるそうです。
 熊本地震、北海道直撃の台風では、人間が自然の猛威になす術がないことを思い知らされましたが、一方では、途方に暮れながらも前を向いて歩む、人間の忍耐強さ、復興を支える者の思いやりと犠牲的な精神、そして人の親切に触れて感謝する優しい心を報道で知ることができました。
 熊本城が元の状態になるのに20年かかるそうです。しかし作業されている方は、「なんとしても元に戻したいし、一歩一歩前に進むしかない。」と話していました。また、NHKの「ゆく年、くる年」の中で、台風被害の大きかった南富良野町の神社参道を飾ったアイスキャンドルには「お手伝いありがとう」という言葉が添えられていました。全国から来たボランティアの方々に向けた、地元中学の女の子が書いた感謝の思い、とのナレーションが心を暖かくしてくれました。
 そして、ノーベル生理学・医学賞を受賞された大隅先生の研究も忘れられません。人の飽く無き探求(究)心と基礎研究の大切さを再確認しました。
 今お話しした「心」「気持ち」「態度」「精神」というのは、いずれも「教育」という営みによって培われるものだということに気付いたわけです。基本的な部分は小学校で、そしてその大部分ができあがるのは中学校での成長期と言えるのではないでしょうか。
 子どもの教育に携わる教員を養成している大学として、改めてその社会的重要性と責任の重さを痛感した次第です。この気持ちを今年の仕事へつなげていかなくてはならないと気持ちを新たにいたしました。

 さて、平成29年度、教員養成課程にとりましては新カリキュラム3年目、学科の方は完成年度を、それぞれ迎えることになります。
 教員養成課程については、現在、教員養成改革推進本部の下に、ステークホルダーによる教育課程評価や大学院改革など、プロジェクト化した個別の改革が進んでいます。全ては、再定義されたミッションに責任を果たすための土台作りであると言えます。今後は、教学IRによる評価・分析を取り入れた教学マネジメント体制の確立を図るなど、課程及び学科ごとに日常的なPDCAサイクルが回る仕組みの構築に取り組みたいと考えています。
 このことに関連して、現在、「国立教員養成大学・学部、大学院、附属学校の改革に関する有識者会議」において、教員養成に関わる課題の洗い出しと今後の方向性について議論が進められています。本学の教員養成改革もその動向を注視しなくてはなりませんが、とりわけ今後の大学院改革については、学部教育の基礎の上に積み上げる力とは何なのか、加えて、現職教員にとっても改めて学ぶ必要のあることとは何なのか、さらには、日本の教員養成の在り方として、Ed.D.型の博士課程の意義を見据えた上での修士レベルの在り方をどう考えたらいいのか、それらを十分検討した上で、大学院のあるべき専攻とカリキュラムについて、構想をまとめていきたいと考えています。

 先ほど申し上げましたとおり、教員養成という仕事は子どもたちの将来にとって、極めて大切な仕事です。そのことを全教職員で、今一度確認し、その思いを共有したいと思います。
 学科につきましては、あと一年で卒業生を出すところまで来ました。設置のときに構想した能力を育成することができたのか、その能力を活かせるところに就職させることができたのか、その結果が問われることになります。
 今、函館と岩見沢の先生方にお願いして、各学科の教育・研究の成果を、事実や客観的データも含めて、できるだけわかりやすくまとめて、それを冊子にしてもらいたいと伝えてあります。冊子にするのは、基本的には持参して説明に行く、という想定があるからです。自治体や企業を回って、「学生にはこんな力が身につきました」と、学生の就職を後押ししたいと考えています。その冊子は高校にも配布して、各学科が養成しようとしている人材に強く興味・関心を持つ高校生を全国から集めたいとも考えています。

 さて、話を終える前に少し平成29年度の運営費交付金の予定についてお話しします。
 国立大学法人全体の運営費交付金が対前年度25億円の増ということが、新聞等で報道されました。本学の場合、授業料免除実施経費、及び機能強化経費の増額等があり、全体としては確かに前年度を少し上回る見込みです。しかし、人件費・物件費等大学の裁量で使える部分については厳しい状況に置かれていることに違いはありません。
 そんな中、機能強化促進係数の名の下に一旦拠出しなくてはならない運営費交付金に関して、本学の平成28年度実績は、約2,600万円の拠出に対して、評価結果を基に約2,800万円再配分されて戻りました。
 これはひとえに北海道教育大学全教職員の努力のたまものです。心より感謝申し上げます。

 最後になりますが、今年は酉年です。酉という漢字は酒の壺・甕の形をかたどったもので、壺の中の麹が発酵し、熟成することを示すことから、「実る、成る、成熟する、成就する」という意味を持つそうです。そこから、みんなが知恵と力を合わせて努力すれば、機が熟して成果を上げることができる年だと言われています。一丸となって頑張りましょう。
 北海道教育大学、各教職員、学生の皆さんにとって、平成29年が良い年になりますことを願って年頭の挨拶とさせていただきます。
 本年もどうぞ宜しくお願い致します。


                                                                                             平成29年 年頭
                                                                                      北海道教育大学長 蛇穴 治夫
 

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