専攻紹介特別支援教育分野
紹介・特色
特別支援教育分野では、「一人ひとりのニーズ」を見極めて、それに対応できる指導者の養成を目指しています。これまでの特別支援教育の歴史、心理アセスメント、個別の指導計画の作成などのほか、実践的な指導法を学ぶことで、特別な教育的ニーズを持つ子どもに寄り添いながら、発達を支援する力を身につけます。
本分野の特色は、大学内の臨床教育施設に、子どもの特別なニーズに対応する専用の体育館、個別の指導室、遊戯室などの施設・設備を備え、学生が個別と集団の臨床活動にいつでも参加できることです。この実習では、実際に子どもを担当すると共に、スタッフの指導(スーパーバイズ)を受けながら、子どもたちの「困っていること」の解決に取り組んだり、発達の支援を行ったりします。実践的なカリキュラムの一つと言えます。
卒業生の多くは、札幌市や北海道の特別支援学校、通常学校の教員として子どもたちの指導に当たるほか、福祉施設や地方公共団体(公務員)、教育関連企業などにも就職しています。
最近の専攻行事や授業の様子などは、ほくとくネットの「札幌キャンパス情報」のページをご覧下さい。
個別臨床実習
臨床運動施設での活動
遊戯室での小集団臨床
履修の流れ
1年目 | 特別支援教育基礎論や障害児・者福祉論、障害種別の心理・生理・病理など、特別支援教育に関する基礎的な知識を身につけます。 |
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2年目 | 臨床科目、観察法実習(附属ふじのめ学級)、心理教育アセスメント、障害種別の指導法など、実践的な内容に取り組みます。 |
3年目 | 研究室を選択して、興味のある分野についての専門性を深めていきます。障害児教育方法、特別ニーズ教育学、障害児心理、障害児者福祉、障害児運動発達などの研究室があります。小学校実習と特別支援学校(養護学校)の実習に各3週間参加します。 |
4年目 |
4年間のまとめとして、卒業論文を完成させます。卒業論文の制作過程では、5月の研究デザイン発表会、10月の中間発表会、2月の卒業論文審査会を1-4年生と教員が参加して行っています。最近の卒論のテーマ例は、「視覚障害者の旅行のニーズから考えるユニバーサルツーリズム」「障がい児に対する動物介在介入(AAI)の有効性について)」「VRを活用した練習が捕球運動パフォーマンスへ与える影響」「日米のアリーナ・ドームのアクセシビリティに関する調査研究」などです。 |
特別支援教育分野の担当教員
氏名 | 専門分野 | 研究内容 |
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池田 千紗 | 障害児生理・病理 | 発達障害児の抱える不器用さ、書写評価と支援方法に関する研究 |
齊藤 真善 | 障害児心理 | 高機能広汎性発達障害の対人認知特性に関する研究、読み障害のメカニズムの研究と効果的な指導プログラムの検討 |
千賀 愛 | 障害児教育 | 特別支援教育の制度・システム、アメリカの特別学級史、特別ニーズ教育史、ドイツの障害児教育、インクルーシブ教育の理論と実践 |
安井 友康 | 障害児教育 | 障害者の生活の質向上に関する研究、障害児者の地域生活、余暇・スポーツ活動支援に関する研究 |
山下 公司 | 特別支援教育 | 発達障害(特に学習障害)のある子どものアセスメントとその指導方法、通級指導教室における支援方法や連携のあり方、担当教員の学びの醸成 |